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 核開発をめぐってアメリカとイランの緊張が高まっています。7月7日には、対立がさらに深刻な段階に入りかねない状況です。イランがウランの無制限濃縮を予告しているからです。イランの行動は、すぐに核兵器の開発につながるものなのでしょうか? トランプ政権はイランへの軍事攻撃も排除しない構えもみせています。もしも、ウランの濃縮施設が攻撃されたらどうなってしまうのでしょうか? そもそもウランの濃縮って、どういうこと? わからないことが多すぎます。日本原子力学会のフェローでもあるエネルギー総合工学研究所の松井一秋・研究顧問(原子力工学)が、非常にわかりやすく説明してくれました。

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 まずは、今回の問題の発端になっている「イラン核合意」について、流れを簡単におさらいします。

 核合意は2015年7月、イランとアメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、中国、ロシアの間で結ばれました。イランが核開発の制限を大幅に受け入れるのと引き換えに、米欧が原油取引の制限などイランへの制裁をやめることを約束したものです。16年1月から、この合意に基づいて双方が行動しています。

 ところが18年5月、イランを敵視するトランプ米大統領が、合意には「致命的な欠陥がある」と言って離脱し、イランへの経済制裁を再開しました。イランは合意を守ってきたのに、制裁を受けて経済が疲弊するという事態になりました。欧州など国際社会は米国の一方的な行動を非難してきました。

 そして、アメリカの離脱からちょうど1年がたった今年5月、イランは「我慢の限界だ」と言って行動に出ました。対抗措置として「合意の一部履行停止」、つまり、「合意破り」の第1弾を宣言したのです。さらに7月7日には、その第2弾を実施する見通しです。

 その第1弾は、「低濃縮ウランの貯蔵量を約束の上限以上に増やす」というもの。実際に今月1日、貯蔵量が上限を超えたことを明らかにしました。第2弾は、「約束では制限されているウランの濃縮度を無制限にする」というものです。そうなると核合意は事実上ないも同然になってしまいます。

濃縮=爆発しやすいウランを集める作業

 では、ウランの濃縮について、松井さんにお話を伺っていきましょう。

 ――ウランとは、そもそも何で…

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