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 第25回参議院選挙は4日公示された。年金などの老後資産「2千万円不足」問題に端を発した老後不安、消費増税、憲法を主な争点に、21日の投開票に向けた与野党の論戦が始まった。改選数は124、改選後の全議席は245。憲法改正の国会発議に必要な「3分の2」(164議席)をめぐる攻防も焦点だ。

 昨年7月の公職選挙法改正で参院定数は6増えた。3年ごとに半数が改選され、選挙区74と比例区50の計124議席を争う。比例区では、個人の得票に関係なく優先的に当選できる「特定枠」が導入された。選挙区215人、比例区155人の計370人が立候補を届け出た。

 自民党総裁の安倍晋三首相は4日、福島市で憲法改正について、「議論する候補者、政党を選ぶのか。審議を全くしない政党や候補者を選ぶのか。それを決めていただく選挙だ」と強調。第1次政権で臨んだ12年前の参院選で大敗し、野党が参院で多数派を占める「ねじれ国会」となった政治状況に触れ、「政治の安定を確保していきたい」と訴えた。全議席の過半数123議席を自公で確保できる改選53議席を目標としている。

 改選11議席に上乗せした13議席の獲得を目指す公明党の山口那津男代表は、最重点区に位置づけた兵庫選挙区入り。10月予定の消費税率10%への引き上げに触れ、「消費税を子育て支援のために新たに使っていく」と理解を求めた。

 立憲民主、国民民主、共産、社民、衆院会派「社会保障を立て直す国民会議」の野党5党派は、全国32ある「1人区」すべてで候補を一本化した。安倍政権の政策や体質を批判し、消費増税反対で一致している。

 立憲の枝野幸男代表は東京・新宿で「暮らしの安心が壊されてきた6年半だった」と指摘。「暮らしを守り生活を防衛するための夏の戦いにしていこう」と呼びかけた。結党後、初の参院選に臨む国民の玉木雄一郎代表は静岡県掛川市で「2千万円不足問題」に絡み「安心を実感できる政治を取り戻すのが今回の参院選だ」と語った。

 「3分の2」をめぐる攻防では、自民、公明の与党と安倍政権での憲法改正に前向きな日本維新の会、与党系無所属を合わせた「改憲勢力」の議席数が焦点となる。与党系無所属は、今年度当初予算に賛成するなどした平山佐知子、藤末健三、渡辺喜美の非改選の3氏。これらの勢力は、非改選で79議席あり、3分の2ライン164議席に達するには、合わせて改選85議席の確保が必要となる。