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 長崎の被爆者5団体の一つ、「長崎県被爆者手帳友愛会」が5日、長崎市内で役員総会を開き、副会長の永田直人さん(86)を新会長に決めた。同会では、長年会長を務めていた中島正徳さんが今年3月に89歳で死去して以来、リーダー不在の状態が続いていた。

 同会は1979年8月に発足。会員の被爆者らが国が定める被爆地域の拡大などを訴えてきた。会長を約10年間務めてきた中島さんが昨年5月に退任を表明したが、次の引き受け手がいなかった。中島さんの死去後の今年5月に米国の未臨界核実験が発表された際には、従来は被爆者団体5団体の連名で出していた抗議文の送付にも加わることができなかった。

 同会はこの日、これまで1人だった副会長を3人体制にすることも承認。「平和推進」「総務」「事務局補佐」に分け、負担を分担することが狙いだ。永田さんは体調面に不安があることなどから、8月9日の首相への要望には、副会長3人が出席する予定という。

 永田さんは、旧制瓊浦中(現在の長崎西高校)1年生だった12歳の時に、爆心地から約4キロで被爆。90年代に同会に入り、昨年5月から副会長を務めていた。永田さんは「解散の声もあったが、結成40年になる友愛会を無にしてはいけないと思い、引き受けた」と話した。(田中瞳子)