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 安倍晋三首相は5日、6月の山形県沖を震源とする地震で被災した新潟県村上市で演説し、村上市内や周辺を訪れる旅行者が割安な料金で宿泊できる制度を設ける方針を明らかにした。政府は9日の閣議後の発表を目指して最終調整中だが、首相が参院選の候補者応援の中で先行表明した。

 首相は5日、村上市役所前で行った演説で、地震後に市内の温泉旅館などでキャンセルが出ていると指摘し、「風評被害を吹き飛ばさなくてはいけない」と発言。横に並んだ候補者の名前を挙げた上で「手を握って対策を強力に進める。(観光需要期の)この夏までに実行できるようスピーディーに行う」と述べた。

 観光庁などによると、2016年の熊本地震や18年の西日本豪雨、北海道胆振(いぶり)地方を震源とする地震の後に導入した「ふっこう割」の仕組みを応用し、対象地域や割引額などを調整しているという。村上市の高橋邦芳市長は首相の演説後、「すごく速いスピード感で対応していただいた。協議の段階だったので、驚きをもって受け止めた」と記者団に話した。(野平悠一)