[PR]

 10代のころにフリースクールでスタッフの男性から性的被害を受けたとして、大阪府の30代の女性が男性と東京のフリースクールに損害賠償を求めた訴訟が、大阪地裁堺支部で和解した。原告の女性は5日に報告会を開き、「不登校の子どもにとって、学校以外の居場所はとても大切。こうした子どもを守るための場所でも被害は起きるということを多くの人に知ってもらい、相談体制を整備するなど安全対策を強化してほしい」と訴えた。

 原告代理人によると、和解は3日付。和解の内容については、口外禁止規定があり、話せないという。フリースクール側も「和解したということ以外は話せない」としている。

 提訴は2016年。訴状によると、女性はいじめを機に不登校になり、東京を拠点とするフリースクールに在籍した。長野県の施設でスタッフと子どもたちがすごす宿泊型フリースクールに参加した00~01年、成人男性のスタッフから、何度も性被害を受けたという。居場所がなくなることを恐れて親にも言えず、10年以上たってから別の被害がきっかけで心的外傷後ストレス障害(PTSD)の症状が悪化し、子どものころの性被害と向き合うことになったという。

 女性は「訴えを起こして、自分にできる限りのことをし尽くして闘い、無力ではないと思えた。ただ、子どもの居場所の安全が一番訴えたいこと。子どもが性被害にあわないように、もし被害にあってもSOSを出せるように、SOSに気づけるようにしてほしい」と話し、「大人と子どもは圧倒的な力の差があることを自覚する」など大人にできる「安全対策」を発表した。子どもが被害にあった場合の時効についても改めてほしいと話した。(河原理子)