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 あなたは米国民ですか? トランプ政権がこんな質問を国勢調査に加えようとしている。連邦最高裁がストップをかけたがトランプ氏は諦めきれず、大統領令で質問の追加をもくろむ。ここまでこだわる理由とは。(ワシントン=香取啓介)

最高裁の判断にあらがう大統領

 10年に1度の国勢調査に国籍質問を追加する、とトランプ政権が決めたのは2018年3月。国勢調査局を管轄する商務省は、人種的少数者の投票権を守るため、と表向きの理由を説明した。

 日本の国勢調査では国籍を尋ねる項目があるが、米国では1950年以来、質問項目に入っていない。

 多様な背景を持つ人々がいる移民社会で国籍は敏感な問題だ。政権の動きに対し、移民が多いニューヨーク州をはじめ18の州などが「多くの移民が調査に回答しなくなり、正確さが失われる」として国籍質問の撤回を求め提訴した。

 第2次大戦中、国勢調査の情報が日系人の強制収容に使われていたという過去もある。国勢調査局は、国籍を尋ねることで約650万人が回答を拒否すると試算している。

 訴訟は連邦最高裁に持ち込まれた。口頭弁論が開かれた4月、移民や支援者が集まり、国籍質問に反対する声を上げた。移民支援団体で働くヤツリ・トバーさんは子どもの時に親に連れられてメキシコから非正規で入国した移民だ。特別に滞在許可が得られる救済制度「DACA」を使って米国で暮らしている。「同じ家族でも米国籍のある人、ない人、不法滞在と様々。政権が情報を何に使うか分からない。国籍質問はコミュニティーを危険にさらす」と訴えた。

 6月27日、最高裁が判断を下した。国籍質問の追加について「(政府の説明が)不自然」で根拠が薄いとして退け、下級審に差し戻した。来年4月の調査実施に間に合わせるのは難しくなり、ロス商務長官は「国勢調査局は(国籍)質問なしで調査票の印刷を始めた」と声明を出した。

 ところが、トランプ氏がこれにかみついた。ツイッターで「商務省が国籍質問を諦めるという報道は正しくない。フェイクだ! 我々は絶対に前に進んでいる」と怒りをあらわに。5日には「四つか五つの方法を模索している。(大統領令も)そのうちの一つで真剣に検討している」と明かした。印刷済みの調査票に国籍質問を付録として追加するという。

■こだわる理由…

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