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 高校野球鹿児島大会は7日、1回戦4試合と2回戦2試合があった。鹿児島第一が大会第1号本塁打を記録し、蒲生を下した。樟南と鹿児島城西、松陽はいずれもコールド勝ち。吹上は薩摩中央の猛追をかわし、神村学園は薩南工と両校計21安打の打撃戦を制した。

3年生 心震えた初の校歌 部員10人の鹿児島第一

 大会初本塁打となるランニングホームランを放った鹿児島第一の山之口央人君(3年)は試合後、「信じられない」と声を震わせ、腕で何度も涙をぬぐった。

 鹿児島第一の部員は3年生だけの10人。うち一人は大会直前に入ったテニス部からの助っ人だ。新チーム結成後、秋、春と公式戦で一度も勝ったことがない。この夏の大会で3年生が引退すれば野球部は「休部」になる。「監督や支えてくれた保護者や先輩に、1勝をプレゼントしたい」がチームの合言葉だ。

 主将の久木田駿典君が入学したとき部員は3人。単独チームを組みたいと野球未経験者の友人に声をかけ、なんとか9人集めた。けが人が出れば試合に出られない可能性がある。

 ノックの練習も他部と交代制。練習時間は約1時半。限られた環境の中で、ストレッチや体のケア、体力をつけるトレーニングが練習のほとんどをしめた。けが人を出さないためだ。

 山之口君は仲間と本塁前に整列し、校歌を歌った。体を反らし、目をつぶり、腹から声を出した。球場に初めて響かせた校歌。「1イニングでも長く、鹿児島第一として試合をすること。それが目標です」(合田純奈)