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 クモの仲間は日本だけで、約1700種いるそうだ。そのなかで、「夏の女王」と国立科学博物館の小野展嗣(ひろつぐ)名誉研究員が呼ぶクモがいる。

 コガネグモの雌だ。本州以南に分布する大型のクモで、脚を除く体長は2センチほど。黄と黒のしま模様が目を引く。夏休みが始まるころ、草むらややぶに丸い大きな網を張る。よく見ると、網に5分の1ほどの小さな体をした雄がいるかもしれない。雌は夏に卵を産む。やがて秋に現れる子グモが越冬する。

 「秋の女王」と小野さんが位置づけるのはジョロウグモの雌だ。体長は2~3センチで、体の色は黄と青緑、下面には赤が交じる。都会の公園の林などにもいて大きく複雑な網を張るが、「夏休み後なので子どもたちの目には案外とまりにくい」。網をよく見ると、やはり小さな雄がいることが多い。雌は秋に木の樹皮などに産卵し、卵が冬を越す。(米山正寛)