北京=延与光貞
2035年に「教育強国」になるとの目標を掲げる中国の習近平(シーチンピン)指導部が、義務教育の大改革に乗り出した。大学入試に照準を合わせた学力偏重の傾向を是正し、心技体のバランスがとれた教育を目指す。庶民からは「かけ声は立派」と皮肉も出るが、今回はアメとムチをちらつかせ、強い覚悟を見せている。
中国各紙によると、共産党と政府が連名で改革案を発表。教育省は「義務教育改革に焦点をあてた初の重要文書」と位置づけた。愛国主義や党の指導に従うことも求めているが、これまで弊害が指摘されていた学力偏重の是正に切り込んだのが特徴だ。
中国の都市部では、小学生になる前から補習塾に通わせ、名門校に入るのに有利な「数学五輪」の問題などを勉強させることが常態化。中学では、入試と関係ない体育や音楽の授業が受験科目に振り替えられるのも当たり前だった。教師が子どもの宿題を親にチェックさせることも問題視されてきた。すべては人生を決めるとも言われる大学入試のためだ。
改革案は学校が勝手に授業の科…
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朝日新聞国際報道部