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 第101回全国高校野球選手権東・西東京大会(東京都高校野球連盟、朝日新聞社主催)は10日、晴れ間がのぞく中、東西合わせて28試合があった。

 東大会では、東京実が昨秋の都大会ベスト4の東亜学園を破って、4年ぶりに夏の初戦を突破した。攻玉社は逆転で鷺宮を制した。

 西大会では、昨夏の準優勝校で、ノーシードの日大鶴ケ丘が東大和にコールドで快勝。明大中野八王子は九回裏に2点を奪い、田無に逆転サヨナラ勝ちした。

 11日は両大会で計27試合が予定されている。

ライバル校に闘志見せた 西・山田智也主将

 西の五回の攻撃で、左前に安打を放った主将山田智也(3年)は一塁上でほっとした表情を見せた。それまでチーム全体で1安打に封じ込まれていた国立の投手からの久々の快音に、ベンチの秋森仁志監督も笑顔で拍手を送った。

 山田は中堅手として出場した。直前の四回の守りで、左中間へ飛んできた打球の目測を誤って三塁打を許した。後続の適時打で先制された。そのミスを取り返そうと闘志を燃やした打席だった。

 両校は西東京の都立で屈指の進学校。6月15日の抽選会で対戦が決まった時から、チームも自身も特別な思いで練習してきた。

 秋森監督は国立で10年近く監督を務め、西東京大会で4強まで導いた実績がある。3年前に西の監督に就いて以来、国立と毎年のように練習試合をするが、一度も勝ったことはない。監督も61歳。公式戦で初めての顔合わせで、「何とか勝たせてくれ。最後にいい物語を作ろう」とこの日に向けて練習を重ねた。

 山田は自宅が東京都稲城市で、最後まで国立か西か迷った。そのため西に進学後も自然と国立を意識する。秋森監督からも「国立はもっと厳しい練習だぞ」と指導され、野球でも自然とライバル心を抱いてきた。

 結果は0対5の敗戦でまたも勝てなかった。それでも山田に涙はなかった。もしも国立に進学していたら、との思いもないという。あるのは西で野球をできた喜びだった。

 「国立で実績を残した監督のもとで野球ができたことが、かけがえのない財産になる」=立川(原田悠自)