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 幕末の志士、高杉晋作が福岡市の夏祭り「博多祇園山笠」の舁(か)き山人形としてお目見えした。豊臣秀吉の「太閤町割り」に由来する七流(ながれ)の一つ、大黒(だいこく)流の舁き山を担う博多人形師西山陽一さん(39)=福岡県太宰府市=が制作。今年は晋作の生誕180年とあって、話題になりそうだ。

 晋作は下関市長府の功山寺で決起する前、一時福岡に身を寄せていた。滞在した海運業石蔵卯平(うへい)の屋敷があったのは大黒流の区域。そうした縁から、今年の舁き山人形の題材に選ばれた。表は馬にまたがった晋作、見送り(裏)には、晋作をかくまった歌人野村望東尼(ぼうとうに)と卯平を描写した。

 約2カ月がかりで完成させた西山さん。晋作の姿は功山寺にある騎馬像を参考にしつつ、険しい顔つきにした。馬の全身をあしらうのは大黒流としては異例のことで、「晋作の人形よりも2倍くらい時間をかけて作った」と話す。

 西山さんは山笠に舁き手としても参加する。大黒流は今年、四番山笠。15日早朝のフィナーレ「追い山」では4番目に疾走する。「短い生涯を駆け抜けた晋作の情熱を想像しながら見てもらいたい」(貞松慎二郎