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(10日、高校野球東東京大会 国学院9-2橘)

 国学院の選手の中で、誰が頼りになるか。

 大会前、倉敷栄治監督と主将の鈴木優太(3年)は同じ名前を挙げた。

 2番打者の中堅手・石井創太(同)だ。走塁の一歩目や確実なバントなどの課題に黙々と取り組む姿に、頼もしさを感じるという。

 石井は「この春の練習試合がきっかけでした」と振り返る。1年秋から1番打者を任されたが、昨夏から2番に。本人は「外された」と思った。だが、今春の練習試合で牽制(けんせい)球に刺され、試合の流れを変えてしまった。常に積極的にプレーできる1番と違い、確実性も求められる2番の重みを痛感したという。

 神宮球場の目の前にある学校の練習スペースは、テニスコート1面ほど。「でも、走塁はどこでもやれる」と言い、ビデオなどで研究し、常に「次の塁」を意識して練習してきた。

 その成果が出た。四回、左中間への当たりで一気に三塁へ。その後、相手のミスを見逃さず5点目のホームを踏んだ。八回には積極的な走塁でサヨナラのコールド勝ちを引き寄せた。

 「この打順で、監督や仲間の信頼に応えたい」。そう語る不動の2番が、5年ぶりの夏の勝利を呼び込んだ。(抜井規泰)