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(10日、高校野球西東京大会 小平西7―0ICU)

 10日に初戦敗退したICU高のエース白鳥誠大(せいた、2年)にとって、この日が「最後の夏舞台」になるかもしれない。今月、米国に留学するからだ。

 3歳から米カリフォルニア州で暮らし、5歳で野球を始めた。体格の良い外国人に交じって小中と「ベースボール」に打ち込んだ。

 高校から日本に。当初は野球文化の違いに戸惑った。犠打の多さに疑問を感じ、観客席の吹奏楽の応援を「うるさい」と迷惑がった。「マネジャーって必要?」とも考えた。だが、次第に周囲の支えに感謝の気持ちが生まれた。守備陣の頑張りでピンチを脱し、犠打で好機が広がる。全員野球の大切さが分かった。「食が細い」と悩む母の順子さん(48)も、栄養満点の魚を食べてもらうため単純な焼き魚ではなくホイール焼きにして食べやすく工夫するなど支えてくれた。

 留学は1年で、将来は米国の大学で野球をしたいが、来年夏に部に復帰するかは不透明という。

 この日は完投はできなかったが、被安打4で失点は1。随所で守備陣に助けられた。試合後に全部員が車座になった際、信田実監督に「最後のあいさつ」を促された。「一人ひとり、自分しかないものを持っている。うまいだけがすべてじゃないと、日本で少しずつ学んだ」。マネジャーへの感謝も口にすると、仲間から笑いが起きた。=ダイワハウス八王子(木村浩之)