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 奈良県吉野町吉野山の金峯山寺で11日、約70年ぶりの改修が進む国宝の仁王門内に安置されている仁王像(重要文化財・木造金剛力士立像)の搬出修理の無事を祈る法要があった。8月初めまでに寺から運び出されて、奈良市で約2年かけ修復される。寺に戻るのは仁王門の修理が終わる約10年後という。

 寺の北門にあたる仁王門は約700年前の南北朝期の建立。昨秋、本格的な修理の調査に着手したのに伴い、同時期の仁王像も1973年以来の修復がなされる。門の右に阿形像(あぎょうぞう)、左に吽形像(うんぎょうぞう)が安置され、ともに高さ約5メートル。東大寺(奈良市)南大門像に次ぐ大きさという。73年の修理は境内で行われ、これまでに仁王像が寺の外へ搬出された記録はないという。

 仁王門内で営まれた法要であいさつした五條良知(りょうち)管長は「仁王像が不在の間はちょっと寂しいが、変わりゆく仁王門の姿を見守って下さい」と話した。

 修理を担う公益財団法人美術院国宝修理所の岩下淳副所長によると、かすがいやほぞで接合されている像の部材を外し、約1カ月かけて搬出。表面の彩色の剝落(はくらく)などを修復するという。(福田純也)