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 韓国の産業通商資源省は10日、2015年から19年3月までに、武器製造に転用可能な戦略物資の韓国からの違法輸出を156件摘発したと発表した。その内訳を記した同省の内部資料によると、北朝鮮と関係が深いシリアやイランなどへの違法輸出も含まれていた。

 この資料は、輸出品目や輸出先を示した「無許可輸出摘発と措置の詳細内訳」。18年3月に生物兵器製造に転用可能とされる「生物安全キャビネット」がシリアに、今年1月には化学兵器製造に関わるとされる「ジエチルアミン」がイランへ違法輸出される事例を摘発したことなどが記されている。

 同省は摘発した156件について、水際で防いだものか、実際に密輸された後に判明したものか明らかにしていない。日本が輸出規制の強化対象にした日本産フッ化水素は、摘発に含まれていないとしている。

 日本側が「輸出管理上の不適切な事案」があるとして、半導体製造材料などの輸出規制を強化する中で、韓国の輸出管理の実態を示す材料になりそうだ。

 韓国の産業通商資源省幹部は11日に記者会見し、「不正摘発件数が多いという理由で輸出管理制度の実効性を疑うことは、(韓国よりも)摘発件数が多い米国の輸出管理制度を信頼できないと主張することと大差ない」と反論した。(ソウル=武田肇)