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 福岡大会6日目の11日は2回戦11試合があった。前日、延長十回を終えたところで雨が強まり、引き分けとなった福岡西陵と久留米学園の再試合は福岡西陵が勝利。ベンチ入り10人で2試合を戦った久留米学園には大きな声援が送られた。投打がかみ合った星琳はシード校の実力を見せ、勝利をおさめた。12日は2回戦4試合が予定されている。これで、参加136校、133チームすべてが登場する。

試合できる喜び 10人躍動 2日間19イニング 久留米学園

 2日間で19回、計5時間6分。降雨引き分け再試合は前日の乱打戦から一転、1点を争う展開となった。選手10人の久留米学園が福岡西陵に食らいついた。

 これまで試合に出ることすらかなわなかった。部員5人だった昨秋と今春は公式戦不出場。春に2年生が2人抜け、3年生1人、2年生2人の計3人に。練習は走り込みとトレーニングが中心になった。「試合に出たいな」。主将の平田蒼(あおい)君(3年)は、そんな思いをたぎらせた。

 そこに、1年生7人が入部してきた。5人ずつの変則ではあるが、紅白戦ができるようになった。夏の大会出場が現実味を帯びた。

 それでも1人でも欠ければ大会出場は厳しい。エースの水落翔夢(とむ)君(2年)はけがをしないよう心がけてきた。この日も前日の疲れがあったが、「3年生最後の大会。自分が投げないとダメだ」と自らを奮い立たせた。投げるたびに、ベンチからもバックからも声援が飛んだ。

 七回裏。2死満塁から左翼への適時打で1点差に追いすがり、なおも一、二塁。打順が平田君に回った。10日の試合は4打数2安打。「後輩がつないでくれた。僕もつなぐ」。だが、バットは空を切り、三振に倒れた。終盤、突き放され、力尽きた。

 平田君は「打てなくて悔しい」。それでも水落君は「10人の一体感があったからやってこれた」。今後は9人のチームになる。少人数ではあるが、ぎりぎり単独のチームとして大会に出場できる。「最初から最後まで全力でやってほしい」。それが、平田君の後輩9人への願いだ。(棚橋咲月)