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 なぜか再び繰り返されるようになった、楼蘭の永遠の一日。でもわたしの心は無邪気な少女ではなく、外の世界で暮らしていた大人のものでした。ウルスはわたしの表情に陰があると見抜き、心配してくれました。

 わたしは、王国を守りたい、もう二度と失いたくないと、より強く願い始めました。

 王宮の中庭でウルスたちと話したり、両親の顔を見たり、親しい少女のアタルやヴァーユと遊んだりしながらも、わたしは神殿に現れたあの謎の男のことが気になっていました。彼がなぜ神の鳥の首のことを知っていたのかはわからないけれど……。一日何度も神殿に足を運んで、男がいないことを確認しました。

 ある日、男が再び神殿に現れました!

 男はまっすぐ祭壇に進み、鳥の首を摑(つか)みました。

 わたしは叫び声を上げました。と、声を聞きつけ、剣仲間ワナントが飛びこんできました。「貴様は誰だ! 我らの王女に何をする!」と剣を振りかぶり、床を蹴って飛び、男の脳天に突き刺そうとしました。

 男は間一髪で避けました。左腕を突き刺されて大声を上げます。腰から筒状をした鉄の武器を取り、剣仲間に向けました。パーン、と高い音が響き、ワナントはどさりと倒れました。

 わたしは駆け寄りました。ワナントの胸に小さな穴があき、絶命していました。男が鳥の首を持って走りだします。わたしも「待ちなさい!」と後を追います。

 そこからは、前とほとんど同じでした。

 男はラクダに乗って逃げていきました。血が点々と落ちています。砂漠は寒々と凍り、砂が夕日に黄色く染まっていました。わたしの背後で、楼蘭王国がまた風に吹かれて消えていきました。

 今度は、わたしはすぐ男を追い…

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