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 6月下旬の日曜日。時折小雨が降る中、東京・新宿の「アルタ前」で、11人の大学生らが次々と訴えた。

 「授業料減免と奨学金で大学に通っています」

 「生活費のためのバイトで友達が疲れ果てている」

 マイクを握っていたのは、大学や専門学校の無償化を求める学生グループ「FREE」のメンバー。代表の東京大3年の岩崎詩都香さん(20)は6人きょうだいの末っ子。8歳の時に父ががんで他界し、主に母の昼夜のパート収入と遺族年金で暮らした。

 「母を楽にするため、お金をかけずに国立大に入り安定した職に就く」と決意し、中学も高校も部活動に参加せず、がむしゃらに勉強した。約54万円の授業料は全額免除され、生活費として日本学生支援機構から月5万1千円の無利子奨学金を借り、都内に姉と2人で暮らす。

 大学に入った時は「自力で目標を達成した。貧困から抜け出せない人は努力が足りない」と考えていた。だが、自分よりも恵まれた家庭の友人が、学費を理由に進学を断念したことを知り、変わった。「無料の国もあるのに、日本の大学はお金がかかりすぎる」

学生「バイトだけで一日が…」

 昨年9月にFREEを立ち上げ、学生の声を集めるためのアンケートを始めた。これまでに約7500人から「生活のためにバイトを増やしたら学業に支障が出て、進級できなかった」「授業と生活費のための長時間のバイトだけで一日が終わってしまい、人間関係が広がらない」といった声が寄せられている。まずは、こうした声を社会に広めることを目指している。

 奨学金に頼って進学する人は増…

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