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 南シナ海の領有権をめぐってフィリピンが常設仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)に提訴し、中国の権利主張を否定する判決が出てから3年となった12日、判決を記念するフォーラムがマニラで開かれた。参加した研究者らは判決直前に就任したドゥテルテ大統領による「中国寄り」の外交や、南シナ海の環境の悪化を批判した。

 仲裁裁判所に提訴したアキノ政権下で外相だったアルバート・デルロサリオ氏が主宰する研究所が主催した。

 フォーラムで同氏は、ドゥテルテ氏がフィリピンの排他的経済水域(EEZ)内で中国に漁を認める発言をしたことに触れ、「いつ自国民を一番に考えるようになるのか」と疑問を呈した。

 デラサール大のデカストロ教授は、中国の要求をのむことがドゥテルテ政権の方針になっているとして、「貿易や交通で『海はみんなのもの』と考えてきた東南アジアの海洋秩序を壊そうとしている」と批判。仲裁判決を生かそうとする地域各国との協力を邪魔していると述べた。

 フィリピンでは32万人以上の漁師が南シナ海で漁をしているとされる。フィリピン大のオンダ助教授は、中国による岩礁開発は海洋プラスチックなどの問題と同様に生態系に悪影響を及ぼしており、将来的にはフィリピン人の食生活にも影響を及ぼしかねないと警鐘を鳴らした。

 フィリピンで6月に実施された…

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