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(12日、プロ野球オールスター 全パ6―3全セ)

 力と力の真っ向勝負こそ、球宴の醍醐(だいご)味。各球団の主砲が集う中、フルスイングで観客を沸かせたのは、12球団最多得点を誇る西武の2人だった。

 23歳の森は「球宴では、良い意味で自己中心的にできる。ああいう一発はなかなか打てない」。

 二回、それまで打者6人に全28球直球を投げ続けてきた全セの大瀬良に対し、「ホームランを狙ってました」。ボールだった3球目を除き、全て身体がのけぞるほどフルスイング。「力勝負は楽しい。まっすぐのほうが、フルスイングできるんで」。4球目を完璧に捉えて右翼席へ。2年連続のMVPを手中に収めた。

 今季すでに12球団トップの29本塁打を放ち、「腕がちぎれるくらいの『満振り』をしたい」と公言していた山川も続く。六回、昨季までの同僚浅村の本塁打に続き、初球を左翼席へ。「レアードの打ち方を参考にして、ちょっと遊び感覚で打ってみました」という球宴ならではの一発。左翼席に向かって「どすこーい」と叫ぶおなじみのパフォーマンスも決め、「いつもより声援が響いて気持ちよかった」と満足げだ。

 強力打線の看板を担う同期入団の2人は、昨季から毎日のように早出練習に取り組む。三振を恐れない姿勢に、辻監督はよく言う。「あいつらは本当に打つのが好き。普通、あそこまで思い切りよく振れないよ」と。今季も打ちまくりながら3位と波に乗りきれないチームにとって、後半戦への弾みになる2発だった。(照屋健)