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 欧州連合(EU)加盟の28カ国中19カ国で使われる共通通貨「ユーロ」は今年で発足20年になる。リーマン・ショック後の欧州債務危機を乗り越え、回復途上だった欧州の景気は、米中の通商摩擦などで雲行きが怪しくなってきている。欧州と世界が直面する課題は何か。欧州中央銀行(ECB)のブノワ・クーレ専務理事に聞いた。

米中摩擦で景気下ぶれリスク

 ――欧州経済を見渡し、新たな危機の芽はありますか。

 「ユーロ危機と言われた2010年から12年ごろに比べ、今日の状況はずっと良い。ユーロ圏内はサービス産業や建設業が好調で、失業率も下がり、賃金も上昇傾向だ。一方で、米中の通商摩擦などによる影響が、製造業に表れている。景気の下振れリスクがより顕在化した時に向け、政策議論が起きている状況だ」

 ――英国のEU離脱などEU内に反統合の動きもみられます。いまのユーロ圏の課題は。

 「反統合が起きているとは思っていない。むしろ、欧州を再統合し、各国で結束する努力と成果があったからこそユーロ危機も乗り切れた」

 「課題はもちろんある。金融の…

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