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 孤独担当大臣の創設、花粉症ゼロ社会、大阪消防庁の設置……。政党が掲げる参院選の公約をじっくり見てみると、他党にはないユニークなものも、ちらほら。

 「孤独担当大臣の新設」を唱えるのは国民民主党だ。英国のメイ政権が昨年新設。日本では初の取り組みだと強調し、相談ダイヤルやソーシャルワーカーによる対面相談などの体制も強化するという。党の担当者は「孤独対策は時代の要請だ。党として本腰を入れて取り組む姿勢を示した」と胸を張る。実現にむけては、税制の見直しなどで財源を捻出できるという。

 自民党は「花粉症ゼロ社会を目指す」と記した。スギ・ヒノキを花粉の少ない品種に植え替える補助事業などにすでに取り組んでおり、それをさらに進めていくという。党の担当者は「『ゼロ』という表現はかけ声のようなもの。数値目標というわけではない」と話す。

 大阪都構想を掲げる日本維新の会は「大阪消防庁の設置」を訴える。東京消防庁と同規模の拠点を西日本にもつくり、大規模災害に迅速に対応するのが狙いという。「毎年大災害が起きている中、必要なことだ。具体的な場所などは検討中だが、決して荒唐無稽な話ではないと思っている」と党の担当者は話す。

 こうした独自公約について、元三重県知事で早稲田大学マニフェスト研究所顧問の北川正恭さんは「各党の姿勢や問題意識を知る上で参考になるとは思う。ただ願望にとどまっている印象が強い」と話す。

 具体的な数値目標や工程、達成期限などを掲げた「マニフェスト」は、国政では2003年の衆院選で始まり、その後、各党に広がった。だが今回「マニフェスト」という言葉を使ったのは、公明党と日本維新の会だけだ。

 ある野党の政策担当者は「マニフェストは(短期に終わった)民主党政権のイメージが強く、避けたい気持ちもある」と打ち明ける。

 同研究所によると、自民党に政権交代した12年以降、マニフェストは影を潜め、各党とも政策の列挙にとどまる傾向が強くなっているという。北川さんは「各党とも、耳に響きのいい政策を言いっ放しにする時代に逆戻りしてしまっている。有権者は選挙後も、政党の動きに目を光らせる必要がある」と話す。(長野佑介)

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主な政党の独自公約

自民

花粉症ゼロ社会を目指す

公明

3年間介護保険を使わない元気な高齢者に「お元気ポイント」を付与

立憲

立候補休暇制度の導入

国民

どこでもWi―Fi環境の実現

共産

頭髪黒染め強要などの「ブラック校則」をなくす

維新

マイナンバーカード制度の推進によるコンビニ投票

社民

育休を父親に割り当てるパパ・クオータ制度の導入

れいわ新選組

奨学金の返済を免除する「奨学金徳政令」