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 第101回全国高校野球選手権徳島大会(県高野連、朝日新聞社主催)が13日、鳴門市のオロナミンC球場で開幕した。午前9時半からは開会式があり、出場30校が力強くグラウンドを一周。小雨が降る中、スタンドからは大きな拍手が送られた。

 開会式では前回優勝校の鳴門が優勝旗を返還。その後、県高野連の永松宜洋会長が選手たちに向け「一つ一つのプレーが自分たちと高校野球の未来を作り上げていく。大会を通じて、友情、連帯、フェアプレーの精神を持って、感謝の気持ちも忘れず、正々堂々とプレーしてほしい」とあいさつした。

 朝日新聞徳島総局の島ノ江正範総局長は「たくさんの『ありがとう』を積み重ねてきた大会。大会をつくったたくさんの人に心のこもったプレーで恩返しを」と激励した。

 来賓の飯泉嘉門知事は「日々培ってきた力と技を発揮し、皆さんの手で令和の野球史に新たな1ページを刻んでほしい」と祝辞を贈った。

(13日、高校野球徳島大会 脇町9-2阿波西)

 「次は絶対刺してやる」。一回裏1死、阿波西の主将の原田康太郎捕手(3年)はマスク越しに一塁走者を見つめた。

 四球の1番打者に二盗を許し、適時打で同点のホームを踏まれた。「流れを引き戻す」。一塁走者がスタートを切った。全力で腕を振ると、白球はゆるやかな弧を描いて遊撃手のグラブに。塁審のアウトのコールが響いた。

 主将就任時から、吉野川と連合チームを組んだ。合同練習ではウォーミングアップで計20本のダッシュをこなし、筋力トレーニングで40キロのバーベルを上げた。練習量は2倍に増えた。秋の県大会で公式戦初勝利を経験。「チームでまとまってプレーすることを学んだ」。ただ、夏前から気になりだした肩の不調は改善しなかった。

 4月に連合チームは解散。徳島大会に出るため、部員集めに奔走した。なんとか試合が出来るまでになったが、肩の状態はさらに悪化。6月に入り、外野手に回った。

 捕手に戻ったのは大会前の最後の練習試合。試合終盤に捕手に代えると、守る姿を見た佐藤豪監督は「やはり原田の方が投手が思いきって投げられる」。

 チームのスローガンは「皆勤」。「当たり前のようで難しい」と佐藤監督。決して休まなかった主将が夏を終えた。(高橋豪)