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(12日、プロ野球オールスター 全セ11―3全パ)

 「他球団のファンからも応援メッセージをもらった。『原口は元気に頑張っている』と伝えたい」

 阪神の原口が大腸がんの手術から1軍に復帰した際に語っていた言葉だ。「プラスワン投票」でセ・リーグの最後にプロ野球ファンから選出された27歳は最高の形で恩返しを果たした。

 「7番・指名打者」で先発出場。二回、直球をフルスイングすると、打球は左翼席へ。前夜も代打本塁打を放っていた原口は「2日間、いろいろな球団のファンから歓声をいただいた。感謝の気持ちでいっぱいです」。

 いつもは黄色一色の甲子園も、この日は赤や青など色とりどりのユニホームを着たファンが原口の本塁打にわいた。試合前、他球団のファンに話を聞くと、「原口選手の活躍は素直にうれしい」。「病気から復帰するだけでも大変。活躍できるのがすごい」。口々にたたえていた。

 スポーツは娯楽。でもそれだけではない。プレーを通して、元気や勇気を与えてくれる。94番の背中を見ていると、こう思う。よし、明日も頑張ろうと。(辻隆徳)