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 「東京五輪の代表内定第1号」が出るか。韓国で行われている水泳の世界選手権で13日、飛び込み男子シンクロ板飛び込み予選で寺内健、坂井丞(ともにキハウス)組が2位となり、この日夜の決勝に進んだ。日本水連の規定で、8位以内に入れば五輪代表に内定する。内定すれば、全競技を通じ日本勢第1号となる。

 予選2位。事前の予想を大きく上回る結果に、ざわつく報道陣。それを落ち着かせるように、38歳の寺内は言った。「自分たちが、抜群に良かったわけではない」。有力なペアが高難度の技に失敗したからこその順位。それを分かっていたがゆえに、進むべき道を見失っていなかった。

 体格やパワーで海外勢に見劣りする2人は、高難度の技を持ち合わせておらず、高得点が期待できない。ならばと、技の完成度を高め、確実に加点する作戦を予選で貫いた。

 12歳差の2人は元々、個人種目で日本のトップを争うライバル同士だった。所属先が一緒になった2015年、周りからシンクロ種目を勧められた。ほとんど練習せずに出たプエルトリコでの国際大会で優勝。自分の演技が崩れるからと、初めは乗り気でなかった坂井も「優勝しちゃったので……」。後に引けなくなった。

 普段から様々なルーティンを決めているきちょうめんな寺内に対し、細かいことは気にしない坂井。性格は正反対の2人が、口をそろえる。「東京五輪でメダル争いに食い込む」。その第一歩として、「内定第1号」をつかみにいく。(清水寿之)