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(14日、高校野球富山大会 富山東3―2高岡向陵)

 1点を追う九回表2死、高岡向陵の竹岸知哉(3年)が代打で打席に立った。「本塁打で追いついてやる」。196センチ、116キロの体から声を張り上げ、バットを構えた。

 小学3年で野球を始め、その1年後には相撲も始めた。中学は3年の夏まで野球に専念。部活を引退すると相撲を再開し、北信越大会に出場した。高校でも相撲部での活躍を期待されたが「仲間と一緒に成長できる」という野球を選んだ。監督の檜物政義(66)から相撲で活躍できると話を向けられても「僕は野球しかないんです」と断った。

 四股(しこ)を踏むなど相撲のトレーニングも採り入れて力強い打撃を支える下半身を鍛え、富山大会を迎えた。

 「長打を一発期待して」と檜物が代打に送った打席。内野ゴロに打ち取られたが「フルスイングできたので、後悔はないです」。笑顔で球場を後にした。=敬称略(木佐貫将司)