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(14日、高校野球秋田大会 金足農5-4雄物川)

 この1年の難しさを象徴するかのような初戦突破だった。昨夏の全国選手権で準優勝した金足農が秋田大会2回戦に登場。2点を追う九回に3点を奪ってサヨナラ勝ちした。

 相手の雄物川は、夏の秋田大会で昨年まで6年連続で初戦で敗退している。そのエースの緩い変化球に手を焼いた。2―4の九回、先頭から3連打とようやくつながり、同点に。さらに2死三塁とし、嶋崎響が左前に決勝打を放った。

 金足農は昨夏、秋田大会と全国選手権の計11試合を、エース吉田輝星(こうせい)(現日本ハム)ら3年生の9人だけで戦った。甲子園のベンチには9人の2年生が入ったものの、試合経験を積めなかった上、新チームの始動は大幅に遅れた。

 周囲の期待とは裏腹に、昨秋は県大会準々決勝で敗れ、今春は県大会地区予選1回戦で敗退し、夏のシード権すら得られなかった。

 この日の辛勝に「やっぱり夏は雰囲気が違う。危なかった」と主将の船木。昨夏の準優勝校としての重圧はないと強調する。「自分たちは自分たちの野球をするだけ、と言い続けてきたので」。試合後、胸をそらして叫ぶかのように校歌を歌った。快勝とはいかなかった。ただ、「金農」は泥臭く、また新しい夏の一歩目を踏み出した。(竹田竜世)