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 第101回全国高校野球選手権群馬大会は15、16日、上毛新聞敷島球場と高崎城南球場で2回戦計8試合があった。前橋商は高崎商との伝統校対決でサヨナラ勝ち。館林商工は関東学園大付に、伊勢崎清明が利根商にそれぞれ敗れ、公立シード校が相次いで姿を消した。夏の甲子園出場5回の古豪・東農大二は7回コールドで桐生南に敗北。桐生勢対決は桐生市商が桐生をサヨナラで下した。16日までに2回戦が終了。

「ふがいない」けど「糧にする」 東農大二・小野沢光洋主将

 東農大二の主将で捕手、小野沢光洋(3年)の目の前を相手走者が次々と生還していく。長打5本を含む被安打14で8失点。春夏通じて甲子園出場8回の古豪が7回コールド負け。2回戦で姿を消した。

 先発の石川陽也(たかや、2年)が初回、先頭打者に四球を与えた。長打と犠飛で先制を許し、この回計2失点。投手が代わった二回も3長短打などで2失点、四回は2点本塁打などで3失点。勢いを止められなかった。

 点差が徐々に開き、初戦は12得点で大勝した打線に焦りが出る。2点を追う二回、二塁打で出た小野沢を犠飛で返したが、三回以降は無安打と沈黙。コースに丁寧に投げ分ける相手の2投手の前に苦戦した。坂上泰生監督は「相手の打撃技術が上だった」と完敗を認めた。

 小野沢は東農大二の主将で捕手だった兄の祐人さん(20)の姿を見て進学した。主将を任された小野沢だったが、昨秋はレギュラーになれず、背番号10。課題は二塁への送球だった。

 一時は外野手に転向したが、「兄に負けたくなかった」とライバル心に火がつき、捕手に戻ることを坂上監督に直訴した。短期間で肩は強くできないと考えた小野沢は冬の間、捕球からの素早い動作や正確な送球を徹底して練習。今春、正捕手の座をつかんだ。

 小野沢を中心にチームはこの1年、選手主体のミーティングや頭髪の自由化など「選手自ら考えて行動するチーム」をめざしてきた。10年前の夏を最後に甲子園から遠ざかり、「他と同じことをやっても勝てない」との思いがあった。

 ただ、この大会でその成果は出せなかった。「3年生は覚悟を持って一歩を踏み出してくれた。認めてもらうためにも勝たせてあげたかった」と坂上監督。小野沢は「ふがいない結果で悔しい。この負けをこれからの糧にしたい」と話し、球場を後にした。(森岡航平)