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 薩摩川内市中央消防署は17日、熱中症で倒れた高齢男性を救助したとして、市立川内南中学校3年の男子生徒3人に表彰状を贈った。昨秋に受講した救命講習会で学んだことや自ら倒れた時の経験をいかして、体温を下げるなど的確な応急措置を施した。

 お手柄の3人は、いずれも同市永利町に住む長井甲之介さん(14)、浜田青希(はるき)さん(15)、瀬戸山慎助(しんのすけ)さん(15)。6月13日午後4時半ごろ、下校途中だった3人は畑で仰向けに倒れている男性(77)に妻が呼びかけているところに遭遇。駆け寄り、呼びかけへの反応が鈍かったことから熱中症を疑い、応急措置に取りかかった。

 自身も熱中症で倒れた経験がある長井さんと、瀬戸山さんは持っていたタオルで汗まみれの男性の首をぬぐったり、声をかけたり。浜田さんは男性の自宅に妻とともに氷と水を取りに行き、素早く現場に戻った。3人で協力しながら男性の上着を脱がせ、長井さんが氷を入れた袋を両脇に交互に当てて体を冷やした。

 間もなく到着した救急隊員に男性の意識状況や熱中症を考慮して対応したことを報告。男性は全身にけいれんがみられたが、病院に運ばれ、無事だった。

 「倒れている姿を見た時は怖かった」と瀬戸山さん。浜田さんも「1人だったら何もできなかった」。将来看護師を目指す長井さんは「まず冷静に対応することが大事だと思った。3人いたからそれができた」と振りかえった。

 「命の恩人」という男性の家族からの感謝を伝えられても「当たり前のことをしただけ」という3人。同中学校の霧島一浩校長は「なかなかできない当たり前のことを当たり前にできたことが素晴らしい」と喜び、中央消防署の鶴屋豊文署長も「人命救助に携わる者として大変うれしく心強く思う」とたたえた。

 3人は昨年10月、同市内の全中学2年生を対象にした3時間の救命講習会を受講。AEDの使用など応急措置の講習だったが、傷病者に対して落ち着いて対応するといった基本も学んだ。講習会は同市が2014年度に始めた独自の試みで、これまで約4千人が受講したという。(城戸康秀)