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 大阪国際がんセンターなどの研究チームは、小さな大腸ポリープを日帰り手術で取りのぞける新しい治療法が、脳梗塞(のうこうそく)などを予防するため血液をさらさらにする抗凝固薬をのんでいる患者にも有効だと突き止めた。手術時の出血が従来の治療法より少なくて済むことが理由という。

 大腸の粘膜の一部がイボ状に盛りあがった大腸ポリープは、大腸がんの原因にもなる。電気を使って焼き切る従来の方法では、抗凝固薬をのんでいる場合、出血が増える可能性があった。そのため、手術に合わせて別の薬に置き換える手順が増え、患者の負担になっていた。

 ただ、ポリープの大きさが直径10ミリ未満の場合、近年は「コールドスネアポリペクトミー」と呼ばれる、電気を使わずにちぎり取る新しい治療法が広がっている。大阪国際がんセンターの竹内洋司医師(消化管内科)らは、この治療法であれば出血が少ないため、抗凝固薬をのんでいても治療できると考えた。

 そこで、抗凝固薬をのんでいる平均年齢73歳の計182人を対象に、全国30の医療施設でこれまでの治療と新しい治療法を比べた。従来法では5日ほど入院して患者の13%で出血したが、新しい治療法で出血した患者は5%だった。安全のために入院したが、日帰りも可能という。

 竹内さんによると、通常の内視鏡検査で見つかる大腸ポリープの9割弱は10ミリ未満の良性ポリープであり、入院が必要なくなれば、患者の負担が軽くなると期待できるという。研究成果は米医学誌で発表した。(後藤一也)