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 南北海道大会は17日、1回戦2試合と準々決勝1試合があった。昨年秋の明治神宮大会を制した札幌大谷と、春の道大会優勝の駒大苫小牧の注目の一戦は、エース北嶋が好投した駒苫に軍配が上がった。札幌第一は北星大付を延長の末に破った。東海大札幌は函館大柏稜を下して4強入り。18日は北北海道大会で準決勝2試合があり、南大会では4強がでそろう。

(17日、高校野球南北海道大会 駒大苫小牧5―3札幌大谷)

 「今度こそ2人で、甲子園で勝ち上がる」。札幌大谷のエース西原健太投手(3年)と、背番号17の太田流星投手(同)。苦しい展開でも、2人はそう信じて腕を振り続けた。

 先発の西原投手は三回に連打を浴び2失点。それでも、まだ落ち着いていた。味方は五回に逆転。だがその裏、先頭打者に左前安打を浴びると、次打者にはチェンジアップを右中間席に運ばれ、逆転を許した。

 「後は全部任せた」。西原投手はそう言って一塁の守備に下がり、マウンドを太田投手に託した。八回の1死二塁のピンチには内野手がマウンドに集まり、西原投手が太田投手に「落ち着いて、一個ずつ」と笑顔で話しかけた。太田投手はその思いに応え、後続を断ち切った。

 2点を追う九回表、チームの誰もがまだ逆転打を信じていた。だが、最後の打球は左翼手のグラブに吸い込まれ、春夏連続の甲子園への道は閉ざされた。

 2人とも札幌大谷の系列中学の野球部出身。中高の6年間、互いに刺激し合い、成長してきた。昨秋の明治神宮大会では2人を中心に全国の頂点に上り詰め、選抜への切符を手にした。だが、選抜直前に右肩を痛めた西原投手は甲子園のマウンドに立てなかった。「西原とまた甲子園に」。それが太田投手らチームメートの、この夏の合言葉だった。

 夢舞台に再び立つことはかなわなかった。だが太田投手は「エースとして自分をずっと引っ張ってくれてありがとう」。西原投手も「一緒に切磋琢磨(せっさたくま)してくれてありがとう」。6年間一緒に走り続けた2人が、球場を後にした。(遠藤美波)