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 手術で感染症を防ぐために広く使われている抗菌薬「セファゾリン」の供給が不足している問題で、4割以上の医療機関で使用を制限したり使えなくなったりしていることがわかった。厚生労働省が17日、全国約1千の医療機関に対して行ったアンケート結果を発表した。

 セファゾリンは日医工(富山市)が国内シェアの約6割を占める。昨年末から輸入する原薬に異物が混入するようになり、生産を停止し、今年3月上旬には在庫がなくなった。医療機関では他社製のセファゾリンや別の抗菌薬で対応している。厚労省のアンケートでは、特に病床数が300以上の医療機関では5割以上で使用を制限したり、使えなくなったりしていた。だが、手術を延期した医療機関は整形外科など四つにとどまったという。

 セファゾリンは黄色ブドウ球菌などに効果が高く、多くの手術で第一選択薬になっている。厚労省によると他社は生産体制に余裕がなく大幅な増産が難しい状況という。日医工によると、異物のない原薬が供給できつつあり、年末までにセファゾリンの出荷を再開できる予定という。(三上元)