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 江戸時代後期の京都で活躍した絵師、横山華山(かざん)(1781または84~1837)の大規模な回顧展が、京都市中京区の京都文化博物館で開かれている。伝統や流派にとらわれない、自由で幅広い画風の風俗画や祭礼図、花鳥画、山水画など海外からの里帰り作品や弟子の作品も含む約120点を展示。「まだいた、忘れられた天才絵師。」というサブタイトルで、多彩な画業をたどる。

 幼くして両親を亡くした華山は京都・西陣で機織り業を営む旧家の横山家に養子に入る。横山家は「奇想の画家」として知られる曽我蕭白(しょうはく)と交流があり、華山も少年期から蕭白の作品に学ぶとともに、円山応挙の弟子で当時「岸派」の祖として一家を成していた岸駒(がんく)に師事。「四条派」の祖である呉春(ごしゅん)にも私淑し、多様な流派の画法を身につけた。

 華山は特定の流派に属さず、自由な筆遣いと画題に応じて描き分ける多彩な画風で人気を博し、全国に知られた。明治・大正期までは、著名な画家を記した評価番付で上位にランクされ、夏目漱石の「坊っちゃん」などにもその名が登場し、フェノロサら海外の知識人も華山の作品を収集した。

 しかしその後は、作品の多くが…

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