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 高校野球埼玉大会は18日、3回戦17試合が行われた。昨夏北埼玉代表の花咲徳栄は正智深谷を破り、中津原隼太投手(3年)が無安打無得点を達成。Dシードの川口市立は越谷西に敗れた。この日で32強が出そろった。

正智深谷 雪辱の一球入魂 幕田真哉選手「やりきった」

 五回表無死一、二塁。正智深谷の幕田真哉選手(3年)が先発のエース北田智郎君(2年)の後を継ぎ、マウンドに立った。背番号9は、リベンジの思いを一球一球に込めた。

 昨年の北埼玉大会準々決勝で、この日と同じ花咲徳栄に1―4で惜敗。幕田君はスタンドから見ていた。「来年は先輩たちの分も勝つ」。そう心に決めた。

 今年の冬に左肩を壊した。元々は投手だったが、外野手に転向。監督からは「投手と外野手の二刀流だ」と言われた。「できることを少しずつやる。最後は痛くても投げる」。春には投げられるように、少しずつリハビリを重ねた。

 6月の抽選会で、勝ち進めば3回戦で花咲徳栄と対戦できることが決まった。主将の長滝悠真君(3年)は「絶対に勝つとみんなで話した」。左投げの花咲徳栄投手陣に対応するため、打撃練習では投球マシンを左に寄せて球速の速いスライダーも意識。すべては、リベンジのためだった。

 この日、「最初はストライクが入るか不安だった」という幕田君だったが、直球とカーブで徳栄打線を抑えた。空振り三振も奪ってみせた。「うれしかった。やりきりました」

 だが、チームは花咲徳栄の中津原隼太投手(3年)に無安打無得点に抑えられた。「去年も今年も、徳栄を倒せなかった。後輩には、徳栄を倒して甲子園に行ってほしい」。うっすらと涙を浮かべた。

=県営大宮(高絢実)