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 20日は4回戦8試合があり、昨夏南埼玉代表の浦和学院がAシードの浦和実に0―2で敗れた。大宮東は大会タイ記録となる島村の2本の満塁本塁打などで、Cシードの埼玉栄に勝った。

最後まで仲間鼓舞

 浦和学院の中前祐也主将(3年)は試合終了直後、ヘルメットで目元を隠し、静かに泣いた。

 昨夏、甲子園でプレーした。準々決勝で大阪桐蔭に負けた後、森士監督から主将に指名された。昨年の主将の蛭間拓哉さん(早大)からも「来年はお前に任せる」と言われていたので、驚きはなかった。「今年は自分たちが甲子園に連れて行く」。そう決めていた。

 ゴミを拾ったり、靴をそろえたり。蛭間さんの細かい「気付き」を実践する姿や、声出しなどでチームを率先してもり立てる「アツい」姿を見習ってきた。森監督は「行動で引っ張っていけるタイプで、頼りになるリーダー」と評する。

 新チームは昨秋の県大会で1回戦敗退。「甲子園を経験した分、勝ちたいという気持ちもあってしんどかった」。今春も負けた。個性豊かなメンバーの「一体感」を感じられず、「それでは勝てない」と呼び掛け続けた。技術面では打撃力強化が一番の課題だった。春の県大会後、打撃フォームを見直し、打撃練習の時間も増やした。

 今大会の初戦後、蛭間さんから電話でアドバイスをもらった。「甲子園は気にせず目の前に集中して、次の試合への準備を怠るな」。大きな励みになった。

 この日は、浦和実の豆田泰志投手(2年)を打ち崩せなかった。森監督は「相手の気迫が勝った。でも、選手はよくがんばった」とねぎらった。

 「浦和学院のキャプテンという、先輩方が積み上げてきた名前の重みがあった」と中前君。徐々に培われた一体感で、九回裏には1死一、二塁の好機を作った。「後輩たちには、後悔しないようにやってほしい」。最後まで仲間を鼓舞し続けた主将の声は、かすれていた。

=県営大宮(高絢実)