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 岡山大会は20日、2回戦7試合があった。昨秋の県大会を制した倉敷商は初回から猛攻。春の県大会4強の玉野光南も中盤に連打を浴びせ、3回戦へ進んだ。倉敷古城池、岡山工は1点を争う接戦を制した。

岡山大安寺・中村源太投手

 2年前の夏。1年生で岡山大会史上初となる完全試合を達成し、一躍、「時の人」となった。完全試合の中村――。以来、そんな重い呼称が岡山大安寺の中村源太君(3年)につきまとった。

 「ふさわしい投手にならないと」。そう考えているうちに自分を見失った。練習試合で安打を1本でも許すと、相手ベンチが沸く。球種を増やすため、焦ってチェンジアップやスローカーブの習得を目指したが、フォームを崩す原因になった。

 「全部忘れて初心に戻ろう」。2年生の春、そう開き直った。完全試合を達成した頃のフォームに戻した。制球を重視した速球、スライダー中心の投球。背伸びをせず、こつこつと練習に取り組んだ。やがて調子は戻ってきた。

 最後の夏は背番号「1」を背負い、主将として迎えた。15日の1回戦は9回を被安打2、今大会初の完封。2年前を思い起こさせるような快投を見せた。

 だが強豪・岡山学芸館に挑んだ20日は、勝手が違った。初回、先頭から3連打を浴び、「慌ててしまった」。2点を失った。その後も雨でぬかるんだマウンドにうまく対応できず、自信のあった速球が次々にとらえられた。

 五、六回で計9失点。それでもマウンドに立ち続けた。試合後、周囲への感謝を口にした後で、本音が出た。「やっと解放されました」。完全試合の重圧にもがき続けた2年間を笑顔で終えた。(華野優気)