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(20日、高校野球大阪大会 大阪桐蔭13―4早稲田摂陵)

 4点リードされた早稲田摂陵は四回表、打線がつながりすぐに追いついた。「今までの試合の中で最高の盛り上がりだった」。自らも2点目のホームを踏んだ主将の肥田尚弥君(3年)は振り返る。

 肥田君はこの夏、どうしても戦いたい相手がいた。大阪桐蔭の宮本涼太君(同)だ。中学時代は強豪・枚方ボーイズでともにプレー。1学年上にはプロ野球広島・小園海斗選手や千葉ロッテ・藤原恭大選手がいた。中3で宮本君が主将、肥田君が副主将を務め、先輩たちに負けないチーム作りを目指した。

 この日、早稲田摂陵のエース左腕荻根沢司君(同)が粘りの投球を見せた。肥田君は「五回までは100点満点の出来」。

 だが六回、相手打線に火がつき5失点を喫した。直後の七回、肥田君に打席が回る。初戦は本塁打を含む3安打3打点と活躍したが、この日はここまで2三振。持ち味のフルスイングを思いだし、左前安打。意地を見せた。

 最後は地力の差を見せられコールド負け。肥田君は試合終了のあいさつを終えると宮本君と握手し、声をかけた。「このまま勝ち上がってくれよ」。ベンチを去る際、グラウンドに一礼した。「けがなく3年間、野球をやらせてもらった。野球の神様にありがとうを言いました。大学では大阪桐蔭のメンバーにも負けない活躍をしたい」(川田惇史)