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(20日、高校野球南北海道大会 北照6―4駒大苫小牧)

 同点で迎えた九回表、無死一、二塁のピンチ。駒大苫小牧のエース北嶋洸太投手(2年)の元に竹中研人捕手(3年)が駆け寄った。「気持ちで負けるな」。思いに応えようと放った直球は中前に運ばれ、勝ち越しを許した。

 キレのあるスライダーを武器に、春の道大会では優勝に貢献。「全ては夏のため」と、春の大会中は試合の前後も走り込んだ。着実に力をつけ、南大会の初戦と準々決勝では完投勝利。手応えを感じていた。

 だが連投の疲れが残っていたこの日、北照打線は浮いた球を積極的に振ってきた。九回からは強い雨が降り、体力は限界だった。それでも必死に腕を振り、最後の打者を三振に打ち取る意地を見せた。

 普段は感情を表に出さない北嶋投手。だが試合後、大粒の涙を流した。「3年生に申し訳ない。来年は絶対甲子園に行って、恩返ししたい」。そう誓った。(遠藤美波)