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(20日、高校野球岩手大会 花巻東8―3水沢)

 1点差に迫りながら、九回表で5失点した。なおも2死二塁のピンチ。水沢の高橋久明捕手(3年)は緩いカーブを新沼祐希投手(3年)に求めた。花巻東の4番打者が体を泳がせながら打った打球は、左翼手のグラブに収まった。

 「低めの変化球で、芯に当てさせず打たせてとろう」。試合前、2人はそう決めていた。花巻東とは昨秋、今春と対戦し、打者の特徴をつかんでいた。カットボールやカーブ、チェンジアップと変化球を中心に組み立て、勝負所では低めに集めた。野手陣は打者ごとに微妙に守備位置をずらした。うまく打ちとり、八回までを3失点に抑えた。

 140球を1人で投げ抜いた新沼投手について、高橋捕手は「いいできだった」とねぎらう。強豪相手に仲間と粘りを見せた2時間27分。「楽しい試合だった。ありがとう」。高橋捕手は泣きながら笑った。(御船紗子)