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(21日、高校野球新潟大会 日本文理7-0五泉)

 「落ち着いて」「しっかり立て直そう」。五泉のベンチでもマウンドでも佐藤芽吹(いぶき)(3年)の声が響いた。主将で捕手。優勝候補の日本文理を相手に、「チームに気負わせたくない」という思いがあった。

 しかし、初回にエースの城丸洸紀(3年)が死球や暴投、2長短打を浴び、3失点で降板。一回2死から渡部真白(ましろ)(2年)が救援登板すると、こまめにタイムをとってマウンドに駆け寄り、肩に手をやって語りかけた。「四球出してもいいから、落ち着いて」。2階席まで観客の入ったハードオフ・エコスタジアムは渡部にとって初めての経験だった。

 佐藤はプレーでも後輩投手をもり立てる。3点リードを許した四回、相手の二盗を一直線に伸びる送球で封じた。「投手を少しでも助けられればと思って」

 1失点後、五回途中からは3人目の投手、片野太陽(3年)が登板。佐藤は「いい球きてる。笑顔で終わろう」と励まし続けたが、その後、3点を失い、試合は七回で終わった。「エコスタで何もできなかった。後輩には、この舞台に備えて甲子園に行ってほしい」。涙ながらに語った。(飯塚大和)