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(21日、高校野球静岡大会 加藤学園7-1清水東)

 清水東の杉山周政君(3年)はいつも10人目の先発選手だ。この日の「守備位置」は三塁コーチスボックスから一塁コーチスボックス。定位置は一塁側だが、三塁で試合開始。一回表の攻撃でいきなり見せ場が来た。2死一塁で4番打者の打球がセンター方向へ。打球と守備の中継位置を見極め右腕をフル回転。先取点。応援団から大歓声だ。

 五回表からは一塁側へ。味方が3アウトを取った瞬間にベンチを飛び出し全力疾走でボックスへ。「攻撃に勢いをつけたい」とルーチンにしている。夢はプロ野球の審判。高校では野球部には入らず、校外で審判の勉強をと考えていた。監督から誘われ、「審判の勉強」を条件に入部。3年間「試合に出ないレギュラー」を務めた。

 木部翔太主将は「客観的な目でアドバイスしてくれ、何よりチームを盛り上げてくれた」。「みんな自分の夢に付き合ってくれた」と声を詰まらせた杉山君。いつかプロ野球中継で雄姿を見てもらうのが仲間への恩返しだ。=愛鷹(岡田和彦)