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転勤族の「へぇ」

 その土地では当たり前の慣習。でも、引っ越してきた者には驚愕(きょうがく)の連続……。不思議なもので、当初は違和感を覚えた光景も、いつしか感嘆や得心へと変わっていくのです。転勤族でもある新聞記者が、福岡に引っ越してきた最初の頃に感じた「へぇ」を紹介します。

 福岡には、新幹線に300円で乗車できる区間がある。福岡に転勤してくると、多くの人が驚く。

 実際、JR博多駅に行って、新幹線乗り場の改札近くの券売機の画面を見ると、あった。「300」の文字。乗車券200円、特急券100円で全席自由。子どもは半額だ。

 区間は、JR博多南線の博多駅―博多南駅。片道8・5キロで8分間だ。

 博多南駅は、博多駅に到着した新幹線車両が回送される先の博多総合車両所にある。「路線があるなら、ぜひ駅を」という地元の熱い声に押され、1990年に駅が完成した。当時は32本だった本数も54本に増え、今や1日1万5千人(昨年度実績)が利用する。そのうち8割が通勤や通学だ。

 駅のホームは博多駅の半分ほどの205メートルと短い。だから停車できるのは「こだま」など8両編成のみ。駅に立つと、新幹線がずらりと並ぶ車両基地を一望できる。“鉄ちゃん”は必見だ。(棚橋咲月)