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 韓国で、日本政府による対韓輸出規制に対する「挙国体制」が築かれつつある。与野党の対立が激しかった国会では22日、外交統一委員会が日本に規制撤回などを求める決議案を全会一致で可決。文在寅(ムンジェイン)大統領は野党代表らと対策の強化で一致しており、政権の支持率も上がっている。

 文氏は22日に開いた首席秘書官・補佐官会議で、「韓国政府は、この困難をチャンスにして、部品や素材の競争力を強化するため全ての支援を惜しまない」と強調した。

 韓国の世論調査会社リアルメーターがこの日発表した文政権の支持率は51・8%と、昨年11月以来の高い数字を記録した。韓国メディアは「反日の余波?」(放送局のYTN)などと報じている。

 韓国ではこれまで、文政権の経済政策などをめぐって与野党が対立。国会審議が空転するなどしてきた。だが、日本の規制発動を受け、文氏は18日に与野党5党の代表を大統領府に招いて会談した。最大野党の自由韓国党の黄教安代表から、日韓関係の悪化を放置したと批判されたものの、日本の規制については「不当な報復」との共通認識を得て、即時撤回を求めることで一致。超党派の「非常協力機構」を置くことでも合意し、対策を尽くす姿をアピールできた格好だ。

 文政権は国内をまとめたうえで日本と対話したい考えで、李洛淵(イナギョン)首相は21日、記者団に「参院選が終われば日本も外交協議に応じやすくなり、そうなることを願っている」と語った。

 一方、安倍晋三首相は22日の会見で、日韓関係について「最大の問題は国家間の約束を守るのかどうか。信頼の問題だ」と述べた。元徴用工訴訟で焦点が当たる日韓請求権協定に、韓国が一方的に違反しているなどと指摘し、「我々としてはまず、約束を守ってもらいたい」と続けた。対韓輸出規制に関しては、安全保障の観点からの運用見直しだとし、「輸出管理の土台となる信頼関係が失われてきたのも事実」と話した。

 外務省と経済産業省は22日、対韓輸出規制について、第三国の在日大使館職員を集めた説明会を開催。約1時間にわたり国内の輸出管理体制の見直しだとする日本の立場を伝えた。外務省の担当者によると、数十カ国が参加したという。(神谷毅=ソウル、伊藤弘毅)