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 参院選で与野党が総力を挙げた全国に32ある改選数1の「1人区」で、安倍晋三首相と菅義偉官房長官がテコ入れを図った選挙区では自民党候補が軒並み苦杯をなめた。岸田文雄政調会長率いる岸田派現職も計4人が落選。「ポスト安倍」候補としての先行きに暗雲が忍び寄る結果となった。

 首相は22日午後、自民党本部で開いた記者会見で胸を張った。

 「衆院も合わせれば(自民党総裁に返り咲いた2012年以来)6回連続、国政選挙で国民の皆さまから強い支持を頂くことができました」

 確かに与党は改選議席の過半数を確保したが、首相周辺からは「素直に喜べる感じではない」との声が漏れる。自民党内で「5敗程度」との予測もあった1人区で、前回参院選の11敗と同程度の10敗を喫したためだ。小選挙区制の衆院選でも野党が候補者を一本化すれば、激戦は必至。自民党内からも苦戦した東北を念頭に、「構造的な問題がないのか検証したほうがいい」との指摘が出ている。

 とくに首相と菅氏は今回、「選挙の顔」として、そろって官邸を「不在」にしてまで1人区を重点的に歩いた。首相は演説で「『自民党を倒す』ということだけで統一している。でも倒れた後に何をするか決まっていない」などと野党統一候補を批判し続けた。

 選挙戦残り1週間を切った15日夜には、自民党本部で党幹部と協議。「首相が行って勝てる可能性があるところに行く」(首相周辺)として、翌16日以降は、接戦とみなした新潟、山形、宮城、三重、滋賀、青森、岩手、秋田の8選挙区に再び入った。「現在まだ残念ながら2位」「野党統一候補に絶対に負けるわけにはいかない」などと声をからした。

 菅氏も新潟、山形、宮城、岩手、秋田の5選挙区に複数回入った。出身県で、陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」配備計画が争点となった秋田選挙区には、最終日の20日、時間帯をかえて、首相と菅氏がそろって入った。だが、結果は2万票以上の差で自民現職が敗北した。

 両氏のどちらかが入った13の1人区の結果は、4勝9敗。うち、首相が2度も足を踏み入れた8選挙区は2勝6敗だった。菅氏は22日の記者会見で、1人区での敗北について問われると、「僅差(きんさ)の選挙区があったが、個々の選挙区の結果についてコメントは控えたい」と述べるにとどめた。

■岸田派現職、4人落選 他派閥…

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