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 「核の番人」と呼ばれる国際原子力機関(IAEA)の事務局長を10年近くにわたって務め、72歳で死去した天野之弥(ゆきや)氏。核不拡散条約(NPT)の実施機関であるIAEAの役割に忠実な姿勢を貫いてきた天野氏は、政治的発言を控え、技術と専門性の役割を強調した姿は加盟国から一定の信頼を得ていた。

 「IAEAは技術的機関なので、各国の発言や声明を分析するのではなく、事実を分析することを中心に置いている」。2017年9月、3期目続投を決めた際の日本メディアとのインタビューでこう答えた。

 03年のイラク戦争の開戦をめぐり米国と激しくぶつかった前任のエルバラダイ氏と比べ、発信力が低いとの見方もある。ただ事実確認に徹する姿勢は、各国からの信頼につながった。

 イランが15年に米欧など6カ国と結んだ核合意で仲介役となった欧州連合(EU)のモゲリーニ外交安全保障上級代表は「類いまれなプロ意識と献身。最も中立な形で国際社会の役に立ってきた」と惜しんだ。

検証体制に自信

 IAEAは天野体制で11年、イランの過去の軍事転用疑惑について詳細な報告を行った。現在はイランが核合意を守っているかの検証を担う。合意から離脱した米国とイランの緊張が高まり、米国とともにイランと敵対するイスラエルが「核開発疑惑」を次々に指摘するなかで、天野氏は「必要とするすべての場所にアクセスできている」と断言してきた。

 それを可能にしたのが、関係国…

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