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 第101回全国高校野球選手権岡山大会は23日、3回戦の残り4試合があり、8強が出そろった。岡山東商は左腕2人が好投し、シード校の玉野光南の強打を封じた。倉敷翠松は岡山工との打撃戦を制し、創志学園と倉敷商はいずれもコールドで勝ち進んだ。

大手術乗り越え好救援 玉野光南・山本聖己投手

 玉野光南の山本聖己(せな)君(3年)は昨春、通学途中に腕と足がしびれ動かなくなった。脳内の太い血管が閉塞(へいそく)し、頭痛や手足に力が入らなくなる症状がある「もやもや病」だった。頭にメスを入れる大手術を受け、左前頭部には、今も手術跡が残る。

 練習に復帰できたのは昨夏のこと。新チームになった直後はベンチに入れなかったが、今春から頭角を現した。6月は、大阪桐蔭との招待試合で6回無失点の好投。6年ぶりの夏の甲子園を目指すチームに欠かせない存在になった。

 23日の岡山東商戦が今大会初のマウンドとなった。三回2死二塁のピンチだったが、「準備は出来ていた」。打者を冷静に内野ゴロに打ち取った。

 右横手から繰り出す直球とスライダーを武器に、5回と3分の1を2安打無失点。好救援を見せたが、逆転への流れを引き寄せることまでは出来なかった。

 「あこがれの高校で、野球ができて最高でした」と涙を流す山本君に、田野昌平監督は「春先からずっとチームを支えてくれた。病気を乗り越え成長した」とねぎらった。

 将来の夢はボートレーサーになることだという。甲子園には届かなかったが、新たな目標に向かってこれからも全力で進む。(華野優気)