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 小児期や若くしてがんを経験した人たちが、治療以外の悩みを専門家らとやりとりしたり、患者同士が交流したりする――。そんな無料の催しが8月3日午後、東京都府中市の都立小児総合医療センターで開かれる。企画者で、10代のときに血液がんを経験した同センターの小児科医は「来て良かったと思ってもらえる内容を考えたので気軽に参加を」と呼びかけている。

 催しは「第1回AYAキャンサーサバイバーズミーティング~がん経験者が考えたAYA世代がん患者のための交流イベント」。AYA世代とは「思春期と若年」という英語の頭文字。就学、就職、結婚などの悩みを抱え、患者数が少ないので孤立する傾向がある。

 対象は39歳までにがんを経験し、現在高校生から39歳以下の人。当日は第1部で、医療費▽就職▽復職▽見た目の悩み▽里親・養子縁組▽メンタル(心理)ケアの六つのテーマ別に少人数に分かれてやりとりする。病院の相談支援室スタッフや就職支援ナビゲーター、社会保険労務士のほか、不安などに対応する国立がん研究センター中央病院の精神腫瘍科の専門家も参加する。第2部は「ワールドカフェ」としてグループ別に「コミュニケーション」を題材に語り合う。第3部は「理想の病院」についてワークショップ形式でやりとりする。

 企画した小児科の松井基浩医師(33)は高校時代に悪性リンパ腫を経験し、10年前、若いがん患者が交流する場の必要性を感じて患者会を作った。約700人が参加するまでに広がったが、「患者会に壁を感じ、一歩を踏み出せない患者にもつながるきっかけを作りたい。病院での催しなら参加しやすく、そこで働く医療者の意識も高まるはず」と考えた。

 第1部で選んだテーマは答えが一つとは限らないものばかり。「専門家だけでなく他の経験者の話も聞くことで、悩みや考えが整理され、自分なりに道筋を見つけていける」と期待する。また、若い世代は周りとの関係で悩むことが多いため、第2部は友人や恋人、家族、職場、医療者らとのコミュニケーションを取り上げることにした。

 松井さんは「皆、不安を抱えているが、こうした交流で気持ちや見通しが変わることがある。一歩先のステップに行くきっかけになると思う」と話す。事前申込制。問い合わせは小児総合医療センター代表(042・300・5111)から庶務課企画担当へ。センターのホームページにも案内が掲載されており、申し込みフォーム(http://www.byouin.metro.tokyo.jp/shouni/info/topics.html#19ayameeting_01別ウインドウで開きます)に入れる。(上野創)