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(23日、高校野球埼玉大会 大宮東3―2上尾)

 「最後まであきらめるな」。大宮東の河西竜太監督は九回の攻撃前、選手たちに伝えた。その言葉に背中を押され、打席に立った代打の大久保篤君(3年)が中前安打で応える。続く打者は内野ゴロで2死まで追い詰められたが、選手は自分たちを信じ続けた。

 5番島村大樹君(同)から小関駿介君(同)までの4連打はそうして生まれた。上尾のエース寺山大智君(同)の投球のタイミングを徐々につかみ、狙い球を絞ったのが最後に功を奏した。サヨナラ勝ちの選手たちは優勝したかのようにグラウンドで跳びはねた。河西監督はベンチ裏で「思いがつながった」と感涙にむせんだ。

 監督の目には「未完成」だったノーシードのチームが3年ぶりの8強入り。監督の思いはさらに続く。自身が大宮東で2年生のとき、二塁手、2番打者で果たした夏の甲子園から29年になる。「ここで終わるチームではない」。粗削りのチームが完成を目指す戦いはここからだ。

=上尾市民(高橋町彰)