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転勤族の「へぇ」

 その土地では当たり前の慣習。でも、引っ越してきた者には驚愕(きょうがく)の連続……。不思議なもので、当初は違和感を覚えた光景も、いつしか感嘆や得心へと変わっていくのです。転勤族でもある新聞記者が、鹿児島に引っ越してきた最初の頃に感じた「へぇ」を紹介します。

 鹿児島のラーメン店では大抵、大根の漬けものが出てくる。もちろん無料。自由に容器から取れる店もあれば、小皿に盛られて出てくる店も。発祥に定説はないが、戦後にはすでにあった文化のようだ。

 鹿児島市にある1950年創業の老舗「こむらさき」の2代目店主橋口芳明さん(76)は「創業時から『おもてなし』の気持ちで提供していた」という。県特産品の「桜島大根」など鹿児島では大根の生産が盛んなことも理由の一つかもしれないという。

 「博多ラーメンの紅ショウガのように、県外の人が間違えてラーメンに入れてしまうこともある」。同市の「よしみ屋ラーメン」の店員田井真由美さん(42)は、漬けものの食べ方は人それぞれと笑う。中にはラーメンが待ちきれず、漬けものだけでおなかが膨れてしまう人もいるとか。食べ過ぎには要注意だ。(小瀬康太郎)