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(24日、高校野球静岡大会 オイスカ3-1加藤学園)

 1点リードされて迎えた加藤学園の八回裏の守備。相手のオイスカは走者二塁で、打者は前の打席で逆転二塁打を放った田代太路君(3年)。加藤学園主将の林口泰地君(3年)はマウンドに向かい、エースの肥沼竣君(2年)に「低めに投げてこい」と声をかけグラブを合わせた。

 林口君は昨年秋に捕手にコンバートされ、肥沼君とバッテリーを組んできた。2人には課題があった。相手を追い込んでも決め球がなく、最終的に真っすぐに頼るしかなかったことだ。課題を克服するため話し合い、タテのスライダーを春から猛練習した。何とか習得し、夏の大会直前から使い始めた。

 2人がこの場面で選択した球種は、練習してきたタテのスライダー。しかし、「力んでしまった」と高めに抜けた。適時打を打たれ、リードを2点差に広げられた。林口君は「肥沼が打たれたら仕方ない」と後悔していない。

 加藤学園は昨年までの主力のほとんどが引退。それでも秋の県大会はベスト4、春は準優勝した。夏は第2シードとなり、甲子園を目標にしてきたが、力尽きた。林口君は「甲子園に行くことで自分たちのやってきたことが正しかったと証明したかった」と涙をぬぐった。(和田翔太)